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友人のコスプレ趣味とその写真をざくざく見つけたときに思ったこと

コンプレックス・エイジという漫画では、コスプレが周囲にばれたときにどういうことが起こりうるのか、が描かれている。 私も昔友人のコスプレ趣味とその写真をざくざく見つけてしまい、いろいろな恐ろしさを感じたことがある。

コンプレックス・エイジ(2) (モーニング KC)

コンプレックス・エイジ(2) (モーニング KC)

 

 

もうずいぶん昔のことになるが、私は同じバイト先の人が運営するホームページアドレスを教えてもらったことがある。彼女は絵を書くのが好きで、作品を発表しているのだといっていた。
早速見にいくと、それはごくごく普通のホームページだった。
 
翌日、彼女にホームページを見たことを告げると、そばにいた彼女の友人が、「裏ページは教えたの?」と言った。彼女はたいしたものじゃないから、といって裏のほうは教えてくれなかったが、ふと、彼女のホームページにあったペンネームで検索をした。正直に言って、検索したことを後悔した。それまで知らなかったが、彼女はいわゆるコスプレイヤー*1で、いろいろな写真をネットにアップしていた。

 写真は大量にあり加工も何もされていなかったので、彼女を知っている人が見ればすぐにわかる代物ばかりだった。その中には露出度が高い写真もたくさんあり*2、ほかの人と写っている写真もあった。写真の中には、「裏ページは教えたの?」と聞いてきた子もいた。関係者以外お持ち帰り禁止(たぶんダウンロードや保存のこと)とあったが、それが守られるとは限らない。

 私は彼女の趣味を見つけたことは黙っていた。ただ、彼女のホームページアドレスが、彼女のことが嫌いな人たちに知られて荒らされていたときは、彼女の写真のことがばれないかひやひやした。幸運なことに、それはばれなかった。少しして、彼女がその趣味について教えてくれたときも、初めてそれを知ったかのように振舞った。

 それから数年後、私は彼女と久しぶりに会うかも知れない機会があった。話のネタになるかなと思って、久しぶりに彼女のホームページを見ようとしたが、アドレスを紛失していたので彼女のペンネームで検索したところ、彼女が教えてくれたホームページと、裏のホームページと、いくつかのコスプレ写真のサイトと、ブログがヒットした。ホームページはどちらももう更新されていなかったが、ブログは比較的新しく、彼女の写真つきで公開されていた。内容は、最初のほうこそ明るかったものの、後のほうになるとうまくいかないことへの愚痴・不満がつづられていて、少し前のエントリーは、「死にたい」「ごめんなさい」が50回ぐらい繰り返され、私の知らない誰かへと変貌していた。
 
彼女とは会えずその後疎遠になったが、共通の知り合いによれば元気にしているそうだ。
 いまだに考えることは二つある。ひとつは、「もしも○○だったら」ということだ。もし彼女と当時仲が悪かった人たちが、ホームページを知ったら?コスプレ写真を見つけたら?ブログ記事を見つけたら?もし私が彼女のコスプレやブログ記事のことを誰かに言ったら?たぶん、彼女はバイト先にこれなくなっていただろう。 
そして、いまだに考えることの二つ目は、 いったいどれぐらいの人が腹いせに相手の弱みを暴露するのだろうか、ということだ。漫画コンプレックス・エイジでは職場の人間のコスプレ趣味を広めており、自身の立場を悪くすることなく相手の弱点を広めることが簡単だとよくわかる内容となっている。明日からできる他人の趣味暴露ガイドみたいである。そして、私はネット上で誰かを特定することが実は難しくないと知っている。偶然見つけてしまうこともあれば、意図的に見つけることもできる。ネット社会では、相手にもよるが、実は簡単に気に食わない相手の弱みを握ることができてしまう。そして、暴露するのに何のコストも払わなくて良いことも知っている。写真をコピーしてその辺においておけば勝手に広まる。適当にメールアドレスを取得して、誰かに送りつけることだってできただろう。
 
趣味を隠せ、趣味を隠そう、とは思わない。ただ、もし自分自身がその趣味をばらされることで傷つくのなら、とことん隠さないといけないのだろうなと思う。逆に言えば、傷つかなければ隠す必要もない。

*1:漫画やアニメのキャラクターになりきること

*2:というよりそれがほとんどだった