ショッピングモールと不審者。どこにでもいるよ

帰郷の際に、少し古いショッピングモールに暇つぶしに出かけたことがある。

別の新しいモールが近くにできてしまいだいぶ客足が遠のいてしまったが、まだ何とかがんばっているモールだった。

 

今日はそこにいた不審者の話を書く。

きっかけは以下の記事。世の中にはおかしな人がたくさんいるということを書きたい。それがホテルでもショッピングモールでも、スーパーでも本屋でも、同じことだ。

togetter.com

 

そのモールにはいくつか入り口があるが、地下へのエスカレーター直通の入り口がある。私がその入り口を通ろうとしたところ、エスカレーターのところに大きなカメラを下げた男の人がたっていた。あまり顔色が良くなくて、くたびれた服を着ていたと思う。カメラだけが立派だった。

なんかどこかで見た顔だなあと思ったものの、思い出せなかった。どうしてこんなところにたっているのだろうか、とも思ったが、そのままエスカレーターに乗った。地下にはいろいろな店があり、店員も客もいるから、何かあっても大丈夫だろう、と思ったのだ。

その男は私の後ろでエスカレーターに乗った。

 

追いかけられている、と直感した。エスカレーターから降りて早足でその場を立ち去ろうとしたところ、男が声をかけてきた。

後ろを振り返ると、男は、「大学のサークルで競争しているんです。写真を取らせてくれませんか」といった。彼はどこからどう見ても大学生ではなかった。すでに30は超えていたと思う。

そして、その瞬間にどこであったか思い出した。小学生だったときに会ったやつだった。

 

小学生の頃、時々そのショッピングモールの本屋に本を買いに行っていた。この件の10年近く前のことだ。その本屋で、この男は同じことを私に言った。まさしく同じ男だった。5年以上、彼は同じことを同じ場所でしていたと思われる。

本屋の近くには人気のない階段があり、そちらで写真を撮りたい、といってきた。私は断り、その後この本屋には近づかなかった。そのうち本屋はつぶれ、今は別の店舗になった。

 

この話にはまだ続きがある。

高校生だったころ、このモールの話題が出て、そういえばこんな変な人が・・・、という話をした。

すると、当時の友人が、「写真を取らせてしまった」といった。場所と手口がまったく同じだったので同一人物だったのだろう。人気のないところだと何をされるかわからないから、絶対についていっては駄目だよ、という結論に至った。

その人はただただ写真をとるだけの人だったようだが、何につかわれるかわかったものじゃない。

 

私たちが思っている以上に、変な人はどこにでも存在する。

自意識過剰といわれようと、注意するに越したことはない。