結婚後にパートナーのケアをするべきか

こちらの記事のタイトルと内容の破壊力はともかく、大変気になったのは、結婚後にパートナーのケアをするべきか、というところだ。結論は、結婚後にパートナーと仲良くしたくない人は何もしなくて良いだろうが、仲良くありたい人は何かしないといけない。

 

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昔、夫が「疲れた」「メシ」「フロ」しか家で言わない、という話はひと昔前かふた昔前からささやかれていて熟年離婚((年金が出るあたりで夫が離婚を申し渡され、妻は離婚後年金を手にして暮らす、というパターンが流行った。夫は妻がそんなことを考えているとは夢にも思わず、何が悪かったか何がなんだかわからないうちに離婚される。))の原因となることも多く、夫の家庭の無関心が問題だと非難の対象になっていた。なぜそんなケースが急増したかといえば、それは簡単で、夫は外でお金を稼ぎ妻は家の中のことをするのがよい、とされた時代があったからだ。その中で何かがエスカレートし、夫は外でお金さえ稼いでいればよいと考える人々が出て、家の中では「メシ」「フロ」と要求のみを行い、妻に「おはよう」すらいわない人々が出てきてしまった。それが30年ほど続くと、退職金・年金支給のタイミングで離婚を言い渡され、熟年離婚になるらしい。

 

一度仲良くなったとしてもその後何もしなければ人間関係は薄れていく。これが小学校の同級生など久しぶりに会った相手であれば、また仲良くなることも出来るが、すぐそばにいるのに何もしなければ、相手からの好意はマイナスになってしまう。

 

結婚して何十年もたってからも夫や妻に愛されていたい、良い関係を維持したいと思わない人は、上記の記事のように夫や妻とコミュニケーションしなくてもかまわないと思う。そうではない人は、熟年離婚を反面教師として何かしら学ばなければならない。

念頭に置くべきもっとも大切なことは、人間関係の維持のためには定期的なコミュニケーションを行い相手のニーズを知ることが必要だということだろう。

 

妻や子供が夫と接する時間を増やしてほしいと思っているとしたら、夫が家族のためと思って必死になってたくさんのお金を稼いできたとしても、それは意味のない行為となってしまう。

 

誰かを喜ばせるために、自分が良かれと思ってやったことでも、相手が望んでいなければ意味がない。違う人間なのだから、わからないのは当たり前だ。誰かと長く一緒にいるためにはとても重要だけど、忘れがちなことでもある。肝に銘じておきたいものだ

博士課程の就職(明るくない話)

博士課程とか博士号というのは、大学院に行かなかった人にとっては基本的に遠い世界の出来事のようなものだと思う。最近、博士号を得た人のその後に関する追跡調査(以下追跡調査)がでたので、今日のテーマは任期制雇用の問題である。

 

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そもそも博士課程が何かというと、大学で学士取得した人が更なる教育を受けるためにいくところだ。修士課程*1が2年、博士課程*2が3年。修士は大体2年で取れるが、博士は最低3年でもっとかかる人はかかる。大学の教員になりたい場合は博士号必須。日本の場合、卒業時には若くても27歳である。

追跡調査の内容

就職の難易度は分野によってまったく異なり、博士号取得後の就職は大学や研究所・民間企業の就職など多岐にわたる。もちろんなかには就職できない人もいる。追跡調査はこの就職の状態を調べていて、約5000人が回答した(回答率が38.1%)。回答者のうち約4割が民間企業(たいてい正社員)、大学や公的研究機関などの「アカデミア」に入ったのは約6割になる。

追跡調査における問題

この追跡調査の問題は、二つある。(1)回答していない人がどうなっているのかわからないこと、(2)任期制雇用の人々が任期終了後どうなっているのかがわからないということだ。

(1)回答していない人がどうなっているのか

この手の調査で回答しないということは、面倒だからか結果に納得してないからという理由が多い。 だから、より正確に言うならば、この調査の結果は、博士号取得後は、15%が民間企業、 23%アカデミア、不明が62%と書くべきだろう。 この不明の62%の中には、おそらく回答した人々よりも、就職先がなかった人間や何かしら不満ある条件で就職した人間が多い。

また、この調査は博士号を取得した人間のみを扱っているが、博士号を取得していない人、つまり単位取得満期退学を選択した人や退学した人々は含まれない*3

 

(2)任期制雇用の問題

追跡調査によれば、回答者のうち大学や公的研究機関などの「アカデミア」に入ったのは約6割になる。そして、アカデミアの8割以上が任期制雇用である。つまり、博士号取得者の半分が任期制雇用にあたると思われる*4

任期制雇用とは、3年・5年など一定期間のみの雇用契約で、彼らは大きく3つのグループに分かれる。(1)青田買い、(2)使い捨て、(3)出身大学によるアフターケアである。(1)青田買いは、"見所があるがまだ業績が少ないので、在任中に論文をどんどん書いて業績をつんでください。順調に行けば常勤職員(任期なし、テニュア)として雇用します"、というものである。研究者になりたい人たちのエリートコースみたいなものだ。ふたつめのグループは、言い方は悪いが(2)使い捨てグループである。ある種の派遣社員のようなもので、大学が授業や雑務などを安い労働力にやらせようとしており、任期が切れたらさようならである。その後の身分保障などはなく給料も安いが、職歴があるほうがましなので、博士号をとったばかりの人はとりあえず条件が悪くとも任期ありの仕事に就き、任期のあるうちに業績をつんで常勤になることを目指している。最後のグループ(3)出身大学によるアフターケアは、就職先が見つからなかった卒業生に対して母校が研究環境を提供するため、安価で雇っている場合である。どこかの大学に所属していないと、論文すら読めないため研究が出来ない。研究が出来なければ業績も積めずどうしようもない。それを回避するために、大学が非常勤講師などの口を与えることで大学職員の身分を与え、論文が書ける環境を提供している。

 

当たり前だが、将来の雇用継続は口約束で行われているので、だれがどのグループなのかはこのような調査からは把握できない。そのため、博士号取得後5年後などの追跡調査が望ましいと思われる。

 

ところで、文中ではビミョーといわれている博士号の価値だが、どう考えてもマイナスである。修了後のスタートが平均400万の借金から始まるにもかかわらず、ワープア同然の環境から社会人生活スタートさせる人のほうが多いのだ。たとえどんなに優秀な人でも、運が悪ければワープアという現実が待っている。これが過酷でなくてなんだろうか。

*1:博士前期課程と呼ぶところもある

*2:博士後期過程とよぶところもある

*3:私の周りでは民間企業に就職していた人が博士号を取得せず単位取得満期退学を選択ていたので、そこも見たほうがよいと思われる。おそらく結果が改善される。また、博士課程では精神的な問題からドロップアウトするケースもあった

*4:専任講師など常勤からスタートする人は1割程度ということでもある

女性が仕事のできるかっこいい人と結婚したいときに考えるべきことについて

結論としては、結婚はゴールじゃなくてスタートなので、スタートして即破綻しない程度の将来は考えておいたほうが良いよねという話です。

 

ときどき、結婚相手に対する条件として、"かっこいい人"をあげる女性がいる。女性が男性に対して"かっこいい"を求める場合、達成できるかっこいいは3つあって、顔、仕事、趣味になる。

仕事のできるかっこいい人と結婚するとどうなるか、考えてみたことはあるだろうか。若い男性で仕事をバリバリやっている人というのは、基本的に仕事に全力投球している。もちろん人によっては趣味の何かをしていることもあるけれど、一生懸命働く人は長時間働いていることがとにかく多い。

そういう人と結婚するとどうなるだろうか。あなた(ここからは女性じゃなくてあなたと書いてしまうことにする)がパート主婦や専業主婦の場合、彼は結婚前と同様に長時間働き続ける。あなたは仕事バリバリやるかっこいい男性に惹かれたのだから、結婚後もバリバリ仕事をしている彼のことは好ましいとするだろう。彼は仕事が好きなので、家のことをやってくれるあなたのことを好ましく考え、家庭はうまくまわって行く*1。彼はそこそこ稼ぐので、あなたが専業主婦や兼業主婦の場合、あなたが仕事量を調節して彼をサポートすることでお互いに満足行く結果が得られる。

 

一方で、あなたが結婚後も変わらずしっかり働きたいと思っている場合はどうだろうか。彼は結婚前と同様に長時間働き続ける。あなたは家事を分担したいと思うかもしれないが、多くの場合、彼は結婚後も働き方は変えない。職場でも義理の両親も友人も周囲は皆、結婚して落ち着いたのだから今度は家族のために働きなさい、と彼の仕事に対する熱心さをプラスに評価することもあるからだ。結婚前に仕事をバリバリやるかっこいい男性に惹かれたあなたは、結婚後もバリバリ仕事をしている彼のことは好ましいと感じる一方、家事と仕事の両立に負担を感じつつとりあえず目の前の家事を片付ける。夫に家事をしてもらいたいと主張しても、夫は女性が家事をするのが当たり前と考えたり、夫自身の給与のほうが高いからやりたくないといったり、忙しくてその時間がないかもしれない。何より仕事をしている夫をかっこいいといったのはあなたでもある。あなた自身が家事をする以外の解決策を見出せないまま時は過ぎ、あなたはどこかで妥協することになる。あなたのキャリアを捨てるか、離婚するか、外注するか、である。

 

バリキャリのほうはあんまり幸せな妄想ができなかったが、これは私の見た中で多かったあるひとつのパターンで、ひとつの現実ではあると思う。もちろん相手によってはこんなことにはならない。相手に共働きを望み協力的な男性や、家事の負担を公平になるよう配慮する男性や、家事が好きな男性は、いることはいる。

 

ここまで書いて以前こんな記事を書いた気がしたので過去の記事を見直したところ、以下の記事を書いていた。ある男性が傍から見ると難しい条件を課しているが彼らはそれが簡単に実現できると考えている、しかし絶対に結婚したいのであればその認識は変えたほうが幸せになれるじゃないか、という内容だ。

stylo.hatenablog.com

 

 

私がこの二つの記事で言いたいことは、簡単に言ってしまえば、自分の好きな条件を上げるのは自由だけど、目標達成後にその条件がどう帰結するか考えたほうが良いと言うことだ。今回の記事は"、結婚をゴールと考えて目標を定めている人が陥るかもしれない問題について書いている。結婚すると幸せというイメージが社会にはある。

ところが男女とも結婚したら常に幸せということはなく(3割が離婚)、結婚というのはゴールではなくてスタートでしかない。だから、本来であればこれからいいスタートを切って幸せになれるように先のことを考えて条件をつけるべきではないだろうか。これは特に女性に顕著だと思うが、結婚後も仕事をするのか、どの程度仕事をするのか、子供を持つかどうかで、生活が大きく変わってしまう*2。仕事に関しては相手に合わせるのであれば、状況に応じて臨機応変に対応することも可能なので問題はないが、もしこだわりがあるのであれば、結婚開始時点ではそのビジョンのすりあわせができる相手でないといつか破綻する。

これから共同生活をしたり子供を育てたりする上で財産や生活保障など効率的にすますために、法的契約をむすびこれから何十年か一緒にすごしましょう、それが結婚だ。結婚したら幸せになるのではなくて、幸せを目指して結婚し、努力して幸せになるのだ。

そんなわけで、仕事をバリバリやりたい人で仕事のできる男性と結婚したい人は特に*3、相手が女性に求めている働き方も確認したほうがいい。一致していない場合、相手に足を引っ張られるケースがあるからだ。ひどい場合だと、後出しじゃんけんのように結婚後にいろいろ言われることもある。

*1:彼が失業したらどうなるかはとりあえずおいておきます

*2:本当は女性にこれらの問題が押し付けられているような現状もよろしくないとは思うが

*3:ふたりで食べていけるほどお金を稼いでいるわけではない人は、すんなり共働きに賛成するので。一人でふたり分稼いででいる人だと、サポートしてくれるタイプをほしがることがおおい

性同一性障害の方が、フィットネスクラブを提訴した件について

性同一性障害という名前は知っているけど、どういう法律があるのかどんな対応すればいいのかはぜんぜん知らない。

 

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読んだことがある性同一性障害の記事で一番印象に残っていたのは、心が女性の学生が女性用の制服を着て登校している、という記事だったと思う。私が知る限りでは、私の周りには性同一性障害の人はいなかったので、着替えやらトイレやら何やらはどうしているのだろうかと思ったことを覚えている。

私は心の性別のほうを使う自由があってしかるべきだと思っている。心が女性の人間が、男性のトイレを使用したり人前で裸になるのはきっとつらいことだと思うのだ。だから、トイレ使用に関する訴訟が発生したのは喜ばしいことなのだろうと思う。ただ、実際に見た目が心の性別と異なる人たちが、心の性別のほうの施設・設備を利用する際に、さまざまな問題が起こるであろうことは想像に難くない。

私がフィットネスクラブの女子更衣室で"男性"をみたら、フロントに行って「変な人がいる。対応してください」といったり、本人に直接「ここは女子更衣室だ」と言うかもしれない。そこに悪意はなく、ただただ自身の安全や権利を守るために私は行動するだろう。相手が犯罪者だったらその対応で問題はないけれど、もし見た目が男性で心は女性の性同一性障害の人だったら、私の言葉はその人を傷つけうる。 

だからといって声かけをやめる方向に人々の行動が制限されると、それを見越した人々が性同一性障害のフリをして女子更衣室進入など犯罪行為に手を染める可能性もある。それはそれで防ぐべき事態だろう。そういうことがまかり通る可能性が少しでもあると、スポーツジムのような知らない人同士が利用する施設の利用者が減り、売り上げにダイレクトに響く可能性がある。これが基本的に知り合い会うような場所、たとえば学校や会社だと相手のことをある程度知っているので、一度納得してもらえれば問題にはならない。

事態を防ぐとなると、性同一性障害の人々には他に個室を設けてそこで着替えるか、何かバッチやバンドのような目印を付けた上で更衣室を利用するか、といった配慮が必要になる。トイレの場合は、新しいトイレを作るのも難しいだろうし、後者の採用が多くなると思われる。

後者の問題は、性同一性障害であるかどうかをどうやって判断するのかだろう。戸籍上の性別を変えていたらなのか*1、どこか手術していたらなのか、ホルモン注射していたらなのか・・・。私は素人なのでよくわからない。本当はどこかにガイドラインがあるのかもしれないと思うが、そもそもそういうものがあるかどうかすら知らない。

ガイドラインがあってある程度知られていればそれをそのまま使えば良いが、まったく知られていないガイドラインやオリジナルのルールだと何らかの弊害が存在しているかも知れず、ひとたび問題があればそのフィットネスクラブに行かなくなる人は少なくないかもしれない。頭ではわかっていても受け入れがたいことはある。

 

こういった新しく出てきた社会問題*2は、その対処のためにさまざまな摩擦が生まれる。最初は性同一性障害の人々がその犠牲となり、次は企業や政府などがその対応に努力することなる。ある意味ではどの問題でも同じようなステップを踏んでいるのだと思う。

いろいろな考えの人々がいる以上、スパッと解決できるようなことはなく、螺旋階段を上るように問題を解決していくしかないのだろう。

*1:提訴されたところは戸籍で判断

*2:本当は昔からあるけれど、認知され始めたのが最近なので新しいとしています

「ぼーっとしている人が「自分の人生と向き合う」ためのQ&A30」を読みました

「ぼーっとしている人が「自分の人生と向き合う」ためのQ&A30」を買いました。

買った動機は、ちょこちょこブログを見ていて面白いと思っていたから、誤字脱字報告のオマケが欲しかったから、の二つです。
 
はじめにの部分で、
「次の項目のどれかに当てはまる人のために書きました。
  • 1年以上不倫をしていていつか結婚できると信じている人
  • 結婚さえすれば幸せになれると思っている人
  • 待っていればいつか仕事も人間関係もうまくいくと考えている人
  • 嫌いな友人や家族が多い人
  • 親はいつまでも健在だと信じている人

はっきり言えば、人生をぼーっと生きている人です。」とのこと。当てはまっているかは考えず単純な好奇心で買いましたが、買って良かったです。ボーっとしている人のみならず、筆者のブログが好きなら当てはまっていない人にもお勧めします。アマゾンプライム会員なら、月一冊のオーナーライブラリに入っているのでそれで読むのもアリかと。

 
買うかどうか迷っている人は、まず無料サンプルをamazonでダウンロードしてみてください。Q1からQ30と、その回答を一言でまとめたものが載っています。Q1は本文も公開されているので、回答の雰囲気もつかめます。
 

読む前の期待

はじめにの部分で30のQ&Aが書いてあり、それを読んだ時点でQ5、7、12、13、14、25、26あたりが将来役に立つかもしれないな、と感じました。具体的には、義理の親との付き合い、ママ友の付き合い、パートナーとの関係(不妊治療)、相続、子供の就職です。結婚するか子供ができるかはわかりませんが、知ってて損はない。
他にもいろいろなQ&Aがありましたが、自分と同意見の回答を提示しているQ&A(1、3、6、9、18、22、24、27、29、30 たとえば嫌いな同僚にご祝儀を出すべきか、上司のセクハラ、不倫、将来への漠然とした不安など)が多く、自分のスタンスとも近そうだったので自分にとって納得のいくAが多いのでは、と思いました。
 

読んだ後思ったこと

自分自身には起こっていないQ&A(4、8、16、17、21)、Qを認識しているがAが異なるものも幾つかあり(2、23etc)、自分にはおこらないであろうQは無駄になるかなと思っていましたが、意外にも、理解できないようなタイプの人の心理解説の役割を果たしており。なるほどとも思いました。たとえば、Q17 周りがしっかりしていなくていらいらする、Q19 友人が自慢ばかりしてくる、Q21 周りの友達は馬鹿ばかり、あたりです。
 
正直に言うと、将来自分に高い確率で起こりうる問題に関しては、ネットで検索して答えを見つけてしまうこともできます。だって他人事ではないですから。でも、自分では持ちそうのない疑問は、わざわざネットでは調べません。友達に恵まれないと思う人や、自慢話ばかりする人といった嫌な人や問題への対処法は見ますが、なぜそういう人は嫌な人なのか、そういう人たちは何を見ているか、までは調べません。そういう意味で、自分に関係のなさそうなQ&Aには価値がありました。

シリーズものの広告をわれわれは最期まで見て判断しなければならないか?

 「シリーズものの広告をわれわれは最期まで見て判断しなければならないか?」を、広告が炎上するたびに考える。

 結論としては、消費者には広告の続きを見る義務はないし、企業側にも悪影響しかないのでシリーズものを単独で発表する場合は、差別表現は避けたほうがいい。

togetter.com

togetter.com

 (一つ目は、ルミネCMが女性差別的だと非難をうけたときのまとめ。ふたつめは人工知能学会の表紙がどのような点で女性蔑視かの解説)

 

広告の意味には、ターゲットとしている人々に刺さる、ブランドイメージをあげるなどいろいろな目的があると思うが、中には明らかにその対象にその広告は駄目だろうと言う広告がある。上の二つが代表的な例だ。ルミネCMも人工知能学会の表紙もシリーズものとして製作されたが、一番最初のものは女性差別的だと非難ごうごうだった。ミネは途中で打ち切りなのでその後の展開は不明なため、その後の展開はわからないがこれまでを考えると、ルミネのCMはどんでん返しが合ったのだろうと思う。一方で人工知能学会は継続しており最初の女性蔑視イメージは薄れつつある*1

 

では、これらの宣伝はそのまま継続すべきだったのだろうか?

 

私はあまりそう思えない。なぜなら、どちらも女性蔑視を含みうる内容だったからだ。商品そのものが女性蔑視を含むのであれば、それを買わない選択肢があるが、宣伝広告を見て不快にさせられるのは耐えられない。CMは見る側がお金を出してCMそのものを買っているわけではないが、商品を買わないあるいはCMにかかわる商品や企業のブランドイメージを下げうる。学術誌は内容を必要としているから買うので、表紙が気に食わないから買わないと言う選択肢はとることができないが、不快感は残る。そのCMが実は良い作品だとしても、全体の一部とはいえ不快感の残るCMを放送している限り、そのCMを見たときの不快感は解消されない。消費者としては不快な広告には消えてほしいとは思う。そして、企業にしてもそのような利益に悪影響を出しうるCMの継続は望ましくないだろう。せっかくお金をかけてだすものなのだから、いい影響を残したいだろう。

 

そんなわけで、シリーズものCMの不快感は誰も幸せにしない。広告を最後までチェックするほど人々は優しくないのだ

*1:それにしたって、一冊目のイラストは女性蔑視を思い起こさせるイメージが多く含まれているが

メディアで芸能人の不倫とか個人間の揉め事を報道するのってなんで?世の中に関係ないし名誉毀損じゃないの

たまにtwitterばりの140文字のみでブログを書きたくなることがある。

「メディアで芸能人の不倫とか個人間の揉め事を報道するのってなんで?世の中に関係ないし名誉毀損じゃないの」

以上です。

 

芸能人が不倫やらなんやらの報道をされることは今に始まったことではない。一般人の不倫だって、気がついた人がうわさを広めるなど最終的に周りの人は「みんな知ってる」ことも珍しくない。しかし、もし一般人の不倫などをビラにして配ったら名誉毀損になる可能性が高い。

もちろんなかには実害を被る人もいる。不倫した人の配偶者などがそうだ。また、職場などのトラブルメーカーに関しては、情報共有が必要なこともあるだろう。

でも芸能人の情報はどう考えても普通は役に立たないと思っている。好奇心ゆえに報道されているのだろうけど、私はそれに加担したくないなあと思っている。